今回は、パッケージで使用される布をいくつかご紹介いたします!
布を使うことで紙では出せない雰囲気あるパッケージを作ることが可能です。ただ、布と言ってもパッケージに適している布と適していない布があるので、箱の形状によって、布の厚さ・硬さ・素材感で貼りやすいものを選ぶ必要があります。その中でも弊社でよく使用している布をご紹介いたします。
たくさんの布があるけれど、どんな布が使われているの~?
パッケージによく使われる布を紹介していくワン!
<目次>
・サテン
・シャンタン
・スエード
・フェイクレザー
・ベロア
・その他(壁紙)
<サテンってどんな生地?>
サテンはつるつるとした滑らかな肌触りと光沢があり、上品な雰囲気を感じられる布です。
もともとは「朱子(しゅす)」と呼ばれる織り方の名称なので、原材料にこれといった決まりはありません。
日常的に使用されているサテン生地は、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維を原料とした「化繊サテン」が多いです。
◆ サテン(化繊サテン)の特徴は?
・光沢や高級感がある
・なめらかな肌触りで滑りが良い
・色の種類が豊富で好きな色を選びやすい
・摩擦や引っ張りに弱い
そういえばシルクサテンってやつもあるよね!同じ布なの?
見た目は似ているけれど違うんだワン!シルクは蚕(かいこ)の繭の糸で織られた布だワン!同じサテンだけど、天然素材だからお値段もとっても高いワン。しっとりしていて保温保湿に優れているので高級寝具や衣服に使用される事が多いワン!
化繊サテンは色のバリエーションも多く、比較的安価で華やかさがあるため、
宝飾系のパッケージで使用される機会が多いです。
<シャンタンってどんな生地?>
布面に不均一なスラブ模様(節)が入った生地でサテン生地と同じく原材料はシルクとレーヨン、ポリエステルなどがあります。ポリエステル製の場合には模様が均一な生地もあります。
主な用途としてはドレスやシャツ、インテリアなどに使用されます。
◆ シャンタンの特徴は?
・スラブ模様(節)がある
・生地は軽くハリがある
・耐久性がいい
・光沢感が少ない表面・光沢感が強い裏面どちらも使用できる
適度なハリとしなやかさがあり、美しいドレープが作れるので
上品な雰囲気を出してくれます。
シャンタン生地もサテン生地同様に、宝飾系のパッケージで使用されることが多いです。
<スエードってどんな生地?>
本来のスエードは牛や羊、豚などの動物性皮革の裏側を加工した後に、ヤスリやサンドペーパーを使用して起毛させた生地です。動物の皮なので価格は高めです。
他にはポリエステルやナイロンなどの化学繊維を原料とした人工(合成)スエードもあり、着色しやすく色数も多いので、一般的な手袋や洋服、アクセサリーに使用されています。機能性を高めた高級な人工スエードは車の内装やソファーに使用される事もあります。
◆ 天然スエードと人工スエードはどう違うの?
天然スエード | 人工スエード |
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・時間が経過すると色に深みが出てくる ・表面の皮革より耐久性が良い ・加工が難しく、メンテナンスが必要 ・とても貴重で高価な材料 | ・摩擦や耐水性が天然スエードよりも良い ・毛が抜けにくく虫食いが無い ・箔押しや印刷などの加工がしやすい ・天然スエードに比べてお手頃 |
柔軟で肌触りが良く、しなやかさを感じられるため、
パッケージの内装に使用されることが多いです。
<フェイクレザーってどんな生地?>
フェイクレザーは「合成皮革」「合皮」とも呼ばれ、不織布などをベースとした素材表面にポリウレタン樹脂やナイロン樹脂などをコーティングした、本物の天然皮革に似せて作られた人工素材の生地です。
軽量で柔軟性・耐久性に優れているため、主な用途としてはソファーやバッグ・靴などで使用されます。
◆ フェイクレザーの特徴は?
・柔軟性がある
・天然皮革のような手入れが不要
・天然皮革に比べて安価
・湿度や温度などが高い環境、直射日光に弱い
・時間が経過しすぎると加水分解で表面がベトベトしたり、ボロボロになってしまう
天然皮革にも引けをとらない見た目と質感があるため、
高級感が欲しい時に使用されます。
ベロアは表面にふわっとした起毛があるパイル生地の一種で、やさしい光沢感と滑らかでぬくもりのある触り心地が特徴です。
まるで宝石のような光の角度で表情が変わる美しい素材で、高級感をプラスしてくれます。
◆ ベルベットとどう違うの?
よく似た生地に「ベルベット」がありますが、実は少し違います。
ベロア | ベルベット | |
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素材 | 綿・ポリエステルなどが主流 | 絹・レーヨンなど高級素材 |
伸縮性 | ある(ニット状が多い) | なし(織物) |
雰囲気 | カジュアルでも使える | フォーマル向き |
価格帯 | 比較的お手頃 | 高価な場合が多い |
ベロアは「使いやすいベルベット風」という位置づけで、日常でも気軽に楽しめるのが嬉しいポイントです。
◆ ベロアの特徴は?
・独特の光の反射が、エレガントさを演出してくれる
・ふわっと柔らかくて気持ちいい
・空気を含んで、秋冬にピッタリの暖かさ
・一枚取り入れるだけで一気に「きちんと感」
特に秋冬ファッションで大活躍!パッケージでも秋冬のものによく使われるワン!
そういえばクリスマスのパッケージでよく見るね~
そうだワン!最近は水に強い「ウォッシャブルベロア」もあるので、気軽に楽しめるアイテムも増えているワン!
ベロアは、「上品さ」と「さわり心地のよさ」を両立できる、とっておきの素材です。
ケースに取り入れれば、通常のスエードやコットンの布よりもぐっと深みが出ます。
え~壁紙って壁に貼るものじゃないの?全然イメージがわかないよ~
そうだよね。実際に壁紙がどんな感じで使われているか紹介するワン!
◆ 壁紙ってどう使うの?
エーワでは布以外に壁紙をパッケージの外装に使用する事があります。
普通の布や紙にない素材感やデザインがあるため、印象を大きく変えられます。
①ビニールクロス(塩化ビニール系)
・主流の壁紙。安価で加工性◎
・防水・防汚・抗菌など、機能性が高い
・デザイン・色柄がとても豊富
おすすめ用途:様々なイメージのケースが作成可能です。
②紙クロス(和紙・洋紙)
・自然素材
・光の当たり方で風合いが変わる
・環境にも優しく、ナチュラル志向に人気
おすすめ用途:和の雰囲気の静かで落ち着いた印象のケースに最適です。
③布クロス(織物クロス)
・高級感のある仕上がり
・吸音性があり、音が反響しにくい
・シミや汚れが付きやすい点に注意
おすすめ用途:ホテルライクやモダンな印象のケースにうってつけです。
④木目調
・テイストの幅が広い
・北欧風の白っぽい木目
・ヴィンテージ風のダークブラウン
・モダン系のグレイッシュな木目
・ナチュラルな雰囲気やぬくもりを感じる
・アクセントにも最適
おすすめ用途:本当は木材が使いたいけれど予算が合わない…などの際に代替えとしてご提案することが多いです。MDFに木目調の壁紙を貼る事でお手軽に木材の雰囲気を出すことが可能です。
⑤石調のクロス
・本物の石と違って加工がしやすい
・ナチュラル・和モダンスタイルに合う
おすすめ用途:冷たくクールな印象を与えるので、かっこいい雰囲気を出したいときにおすすめです。
それぞれ選ぶ壁紙によって雰囲気がガラッと変わるので、
あまり見ないデザインを試してみたい人にとてもおすすめの材料です。
たくさん種類があってどの布もよさそう~。そうだ、全部使ってみよう~!
待った!!いろいろな素材を組み合わせると派手になるワン~!汗
弊社の社員が皆様の大切な商品を引き立てるパッケージをデザインから納品まで一括で承ります。
パッケージに関するお悩みの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。